2014年11月27日木曜日

絵が人を成長させる



ハマビナビゲーターの“がくぶちょー”です。

先日、絵画コースの展覧会「ひとのかたち・さぐる」展の準備の様子をお伝えしました。

今日は、ちゃんと展示を見て来ました。


テーマは、簡単に言えば、絵画を通して一人ひとりの学生がどのように成長したか…です。

▼まずは、みんなで同じモチーフ。「しっかり基礎を学ぶ」〜ですね。

…だんだん、学生一人ひとりの個性が出て来ますよ。

▼この学生の作風は、もの凄く写実的ですね!何か、描かれている人の内面まで出ているような気がします…

▼この作品も写実的ですが、実にダイナミックで迫力満点!


▼この作品は、少し抽象表現主義入っているんでしょうか。絵の具の存在感に圧倒されます!

▼逆にこういう線描による写実もあるんですね。髪の毛って、西洋的な描き方よりも、むしろこういった日本画のような繊細な表現の方がリアルに感じますねぇ〜

▼文字が入った楽しいイラストレーション的な作品!

▼不思議!これ何だろう?日本画?イラストレーション?まぁ要するに絵画なんでしょうけど…。
女の人を描いているんだと思うけど、頭がちょっと恐竜みたい〜。ちなみに、この展覧会のポスターにはこの絵のスケッチが採用されています。

▼これは、まるでグラフィック!絵画ってかなり自由な表現ができるんですね。

▼何と、コタツにペインティング! ワイルドだなぁ〜

▼もうこれは完全に彫刻ですね!

伝統的な写実絵画、イラストレーション的な作品、立体への展開など、絵画コースの学生の作品は、ホントに多種多様。(感心、感心)

こうした制作を通して、学生たちは、作品が上達するだけではなく、人間的にとても成長します!
現代っ子はとかく受け身になりがちなのですが、1つのテーマをじっくり研究できる絵画制作は、自主的に物事を考えて自分自身で作り上げるという貴重な経験を積むことができます。
そういった創造する力を活かして彼らは卒業後、高校の先生になる人もいれば、ウェブデザイナーになる人もいれば、 一般企業に就職する人もいます。
美術って、世の中の役に立たない的な間違った先入観が今でも若干あるのは非常に残念なのですが、まったく逆で、今はむしろ、美術で学んだ自主的で創造的な能力が、社会に必要とされているということに世間が大注目しています!!

今日は結構、本業に戻って教師っぽい話をしてしまいました〜。(じゃぁ、いつもはどんな立場で書いてるの?)
絵画コースの展覧会を見て、元気をもらった“がくぶちょー”が(なぜか)石膏室からお届けしました。


2014年11月25日火曜日

絵本い〜な〜


ハマビナビゲーターの“がくぶちょー”です。
(最初のこのセリフ、毎回毎回長くてクドい? もっと簡略化できないかなぁ。
A案「ハマビゲーターです。」??まったく意味不明ですね…。B案「ハマちょーです!」う〜ん、威勢はいいけど仕出し弁当屋さんみたいだなぁ。結局よいアイデア浮かばないので、やっぱりこのまま長くても面倒くさがらず、ちゃんと言うことにします。)



今日は、横浜美術大学ホームページのトップページで写真が掲載されている、(ハマビのイチオシ)イラストレーションコースの学生が作った絵本作品を改めてもう少し詳しく紹介しましょう。
というのも、ウェブサイト上で実は絵本の中身を見ることができるのですが、どうもそのページに行きにくいようなので…。

えほん「ニッチのフタバ」 作・絵 にいだまこと


めくっていきましょう!
中表紙ですね。




さぁ、始まりますょ。お話の文字が読みにくいのでココにも書きますね。
「ニッチはフタバの男の子。くるくる頭の男の子。」
「あの子はチューリップの女の子。ニッチのすきな女の子。」




「ニッチはあの子の笑顔を知らないの。『どんな顔して笑うのかなあ…。』」
(わぁ〜きれいな絵ですね!!



チューリップの女の子って、どんな顔なんだろう〜。ドキドキ、ワクワク。

 …
 …!

えっ〜、残念。続き見たいのに〜。スイマセン…。
実は、丹精を込めて一生懸命作った絵本には、作者の大切な著作権があります。学生作品といえども、そのあたりを尊重しているのです。そういえば、絵本のイラストには、無断で使用されないよう大学名もうっすら印字されていましたね。どうか、ご理解を。(いつか実際にハマビに見に来てくださいね〜)

掲載されている他2作品もやっぱり、そういう意味で途中までなのですがせっかくなので、ぜひご覧ください!

▶プティ・ノワールの雑貨店上品で丁寧な画風が素敵です

▶トビタグラフィカルなデザイン性、光るセンス


2014年11月21日金曜日

サウンドが学べる美大!!


ハマビナビゲーターの“がくぶちょー”です。

今日は、本学では少し変わったタイプの授業を見に行きました。 えっ、鍵盤!?




こ、ここは 横浜音楽大学ですかぁ〜。
(横浜にそんな大学はありません…)
横浜美術大学には、なぜか「電子音楽演習」という授業があるのです!「Why 〜?!」

そうです、本学には映像メディアデザインコースがあるのです。現代でも、あえて無声映画ならぬ無声映像メディアを作るということも、もちろんありますが、映像コンテンツにはやっぱり「音」を付けたいと思うのが自然ですよね。せりふと効果音だけじゃ物足りないし、せっかくだから音楽作ってみようってコトです。

楽譜読めないし、コードも知らないし、楽器も弾けないし…でも、安心。音楽の理論的知識がなくても美大出身の作曲家の先生が一から丁寧に教えてくれます。

デザインの世界でもDTP(デスクトップパブリッシング)というコンピュータでデザインする表現スキルがあるように、音楽の世界でもDTM(デスクトップミュージック)というコンピュータで音作りをする方法があります。楽譜が全然読めなくても、感覚的に、映像を編集するように作曲できるそうです。便利で楽しい世の中になったもんだなぁ〜。(感心、感心)

じゃぁ、サウンド作りを学んだところで、肝心の映像コンテンツの方はどうなのょ。(変な、業界っぽい口調はやめてください)

それでは、映像メディアデザインコースの教室に移動しましょう。
教室っていうより、スタジオですね!何か撮影しています。
これは、パペット・アニメーション、いわゆる人形アニメを学生が制作している様子です。海岸のジオラマを作ってかなり本格的。

実は、こういったアニメーションは、止まっている画像を少しずつ動かして、あたかも人形が動いているかのように膨大なコマ数を撮影してその画像をつなげていく非常に手間がかかるものです。

でも、できあがった作品を見ると、そんな苦労もきっと吹っ飛びますよね。せっかくだから「動いている」作品を見てあげてください〜

2014年度 横浜美術大学芸術祭 自主展示部門大賞 受賞作品



▶ハマビにもどる!

2014年11月19日水曜日

ぶらりハマビ散歩


ハマビナビゲーターの“がくぶちょー”です。

今日はキャンパス内をパトロールしますっ!
(タイトルは「散歩」なんですけど…
時は既に晩秋、4年生は、今まさに卒業制作に
わき目もふらずに没頭しています!(…みんなそうだといいのですが)
これは、最も履修学生が多いイラストレーションコースの4年生が卒業制作をしている様子です。


s2.jpg

わりと小さな作品を描く人もいれば…

s3.jpg

イラストレーションといっても、かなり大きなサイズの作品を描く人もいます。もっと詳しく見たい方は、横浜美術大学ホームページの…

▶はまび!ブログポータルのイラストレーションコース「卒業制作の様子は…」を見てください!
「はまび!ブログポータル」は、▶ハマウス特集の時にも、ちょっと出てきましたね。

他の分野、コースの情報も盛りだくさんなので、ぜひ楽しんでください。

では、ぶらりハマビ散歩の続きに戻りましょう。



今日は、何やら大学ギャラリーで人がたくさん作業をしていますねぇ。

▼これは、絵を展示する時に便利なレーザー水平器です。昔は目測で「右1センチ上げてください〜」とかよくやってました。今でもやってるか…

どうやら、油絵の作品が多いようですね。



実は、これらは、11月20日木曜日から開催される絵画コースの展覧会「ひとのかたち・さぐる」展の準備です。美大に入学してから卒業するまでに、一人ひとりの学生が、その表現を通して、どのように成長していったかを紹介することがテーマのようです。展覧会が始まったら、またその様子を改めてお伝えしたいと思います!
▶詳しくはHPへ

今日は、こんなところで、ぶらりハマビ散歩、終了〜。

本館の大学事務局に戻ってまいりました。
おやっ? これは…!



10月に開催された本学芸術祭でゲストトークショーをしていただいた、人気イラストレーターの中村佑介さんのサインが事務局にありました。イラスト付きで 相当な「お宝」!去年は、高1音楽の教科書の表紙も手がけていらっしゃいましたね。

ちなみに、ウチの学生が描いた、その時の芸祭ポスターも良かったよ〜。




ムムッ? これは…!
 


やっぱり芸術祭のゲストトークショーに来ていただいた、スウェーデン出身の映画コメンテーター、LiLiCoさんのサインでした。
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2014年11月18日火曜日

シンボルマークあれこれ


ハマビナビゲーターの“がくぶちょー”です。

前回予告しましたが、今日はシンボルマークについて、いろいろお話をしてみたいと思います。前回は最後に、横浜市の市章、シンボルマークの由来を紹介しました。
 ▶︎ ▶︎ ▶︎

最近は、より親しみやすく現代的なコレ↓を使うことが多いみたいですね。
OPEN YOKOHAMA ロゴ
(横浜市HPより)


横浜美術大学がある横浜市青葉区のシンボルマークは?


青葉区のシンボルマーク
(青葉区HPより)
AOBA文字が木になっているというアイデアは素敵ですね。ただ、クレヨンで描いたイメージの線が、ちょっと太く大ざっぱなので、文字の判読性がいま一歩な印象…ちょっと残念。(いちいち美大の先生って細かくてうるさいねぇ〜)…コレは誰が言ってるの?

ところで、青葉区といえば、こんなシンボルマークもあります。
青葉6大学と書いてあります。区内にキャンパスを有する横浜美術大学、國學院大學、玉川大学、日本体育大学、桐蔭横浜大学、カリタス女子短期大学が地域のつながりを深めるため青葉区役所と連携事業をしています。そのシンボルマークです。6つの丸がこの6大学を表しているわけですね。

このシンボルマークは、現在グラフィックデザイナーとして広告業界の第一線でお仕事をされているM田さんという方が、横浜美術大学在学中にデザインして正式採用されたものです!
“がくぶちょー”も少しアドバイスしました。(手柄を完全に横取りしていますね)
区長さんから表彰されるM田さん(肖像権配慮。区長さんは公人なので…)
…で今回、M田さんのご好意に甘え、特別に、この時「採用されなかった案」をみなさんに見ていただき、なぜ採用案のデザインになったのかということを科学的に検証していきたいと思います!(大学っぽいぞ)


手書きイラストのテイストが親しみやすさを強調していると思います。その反面、大学らしい格式、重みが無いかもしれません。



青い葉と、 お花の花びらが6つ。きれいなデザインですが、少し無難な印象。お花がポン・デ・リング?(別にそれが悪いわけではないのですが)

謎の緑色ポン・デ・リング。
(フォトショでわざわざ作らなくてもいいでしょ)


 シンメトリー(左右対称)で力強い印象的な造形ですが、ちょっとお寺っぽい? もしくは原子力関係の財団か…


動きのある生命感があり、デザイン性も高く、個人的にはいいなぁと思う造形ですが、植物のイメージが前面に出過ぎているのでしょうか…


こうして見ると、この採用案は色と形のバランスが良く、とてもさわやかで気持ちいいですね。あと、全体的に一体感というか、ひとつの完結した世界感が出ているような気がします。この案が採用されたのも、なんか納得です〜!!
なぜ採用案のデザインになったのかということを全然科学的には検証していないと思うけど…

…ということで

秋が深まって尚、芝生の緑が美しい横浜美術大学キャンパスより、“がくぶちょー”がお届けしました。…M田さんご協力ありがとうございました〜おしごとがんばってくださいね。


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